受給者証(通所受給者証)の取り方申請先・必要書類・支給量・更新
児童発達支援・放課後等デイサービスを利用するために必要な「受給者証」の申請方法を、自治体の公式案内をもとにステップごとに解説します。
この記事の結論
- 1受給者証は、障害児通所支援を1割負担で使うために市区町村が交付する証明書。申請先はお住まいの市区町村の障害福祉担当窓口(区役所・保健福祉センターなど)。
- 2障害者手帳がなくても、医師の診断書・意見書などで療育の必要性が認められれば申請できる。必要書類は自治体で異なる。
- 3交付までは約2週間〜1か月が目安(横浜市)。受給者証には月の利用日数(支給量)と負担上限が書かれ、多くの自治体で1年ごとに更新が必要。
受給者証とは?(通所受給者証・障害児通所受給者証)
受給者証は、児童福祉法にもとづく障害児通所支援(児童発達支援・放課後等デイサービス・保育所等訪問支援など)を利用するときに必要な証明書です。 自治体によって「通所受給者証」「障害児通所受給者証」などと呼ばれ、横浜市は「障害児通所支援事業を利用するには、お住まいの区こども家庭支援課が発行する『障害児通所受給者証』が必要になります」と案内しています。
受給者証には主に次のことが記載されます。
- ●利用できるサービスの種類(児童発達支援/放課後等デイサービス など)
- ●支給量=1か月に利用できる日数
- ●利用者負担の上限月額(世帯の所得区分で決まる:0円/4,600円/37,200円)
- ●有効期間(支給決定期間)
受給者証がないと、施設と契約しても給付を受けられず、費用の全額が自己負担になります。 施設探しと並行して、早めに申請を始めるのがポイントです。
受給者証の申請先(どこに申請する?)
申請先はお住まいの市区町村です。窓口の名前は自治体で異なります。
| 自治体 | 窓口(公式案内より) |
|---|---|
| 横浜市 | 各区こども家庭支援課 |
| 大阪市 | 各区保健福祉センター保健福祉課 |
| 神戸市 | お住まいの区の保健福祉課 |
| 広島市 | 区福祉課(相談窓口で相談のうえ申請) |
| 市川市 | 市川市こども発達センター(初回は来所申請) |
一般的には「障害福祉課」「子育て支援課」「こども発達支援センター」などが担当です。 わからないときは市区町村の代表番号に「児童発達支援(放課後等デイサービス)の受給者証を申請したい」と伝えれば担当につないでもらえます。
スポンサーリンク
受給者証の申請の流れ(7ステップ)
横浜市は「①利用相談→②事業所見学→③申請書等提出→④面接調査→⑤受給者証交付→⑥契約・利用開始」と案内しています。 多くの自治体で流れはほぼ同じです。
市区町村の窓口に相談する
お住まいの市区町村の障害福祉課・子育て支援課(横浜市は区のこども家庭支援課、大阪市は区保健福祉センター、神戸市は区の保健福祉課)に、通所支援を使いたい旨を伝えます。お子さんの様子、通いたい施設の種類、希望する日数を話すと、必要書類と今後の流れを案内してもらえます。
施設を見学する
横浜市や市川市は、申請の前に利用希望の事業所を見学するよう案内しています。見学先が決まっていると、申請書に利用予定の事業所名や希望日数を書きやすくなります。施設カルテで候補を絞ってから問い合わせると効率的です。
障害児支援利用計画案(またはセルフプラン)を用意する
どんな支援をどのくらい使うかをまとめた計画案が必要です。相談支援事業所に作成を依頼する方法と、保護者が自分で書く「セルフプラン」(横浜市では「こどもサポートプラン」)の2通りがあります。相談支援事業所は窓口で紹介してもらえます。
申請書と必要書類を提出する
支給申請書、世帯の収入に関する申告書、療育の必要性がわかる書類(手帳・診断書・意見書など)、マイナンバーの確認書類などを提出します。詳しくは次の「必要書類」を参照してください。
面談・聞き取り調査を受ける
市区町村の職員が、お子さんの状況や家庭の様子を聞き取ります。豊島区は30分程度の面談、横浜市は面接調査として案内しています。2024年度からは支給決定の際に「5領域20項目」の調査が行われ、その結果を利用する事業所に渡すことが推奨されています。
支給決定・受給者証の交付
審査の結果、支給が適切と判断されると受給者証が交付されます(横浜市は自宅へ郵送)。受給者証には利用できるサービスの種類、支給量(1か月に利用できる日数)、利用者負担の上限月額、有効期間が記載されています。
施設と契約して利用開始
受給者証を施設に提示し、利用契約を結びます。施設側は受給者証をもとに個別支援計画を作り、支援が始まります。契約時に重要事項説明書で、おやつ代などの実費も確認しましょう。
受給者証の申請に必要な書類
必要書類は自治体ごとに様式が違いますが、内容はおおむね共通しています。公式案内で確認できた例をまとめました。
- ●支給申請書大阪市は「障がい児給付費支給申請書兼利用者負担額減額・免除等申請書」、横浜市は「障害児通所給付費支給等申請書」
- ●世帯の収入・課税状況がわかる書類大阪市「世帯状況・収入申告書」、広島市「所得税額確認資料」など。負担上限月額の判定に使う
- ●療育の必要性がわかる書類障害者手帳、医師の診断書・意見書、発達検査の結果、特別支援学校等の在籍確認書類など(千代田区はこのうち1つ以上)
- ●障害児支援利用計画案 またはセルフプラン相談支援事業所が作成、または保護者が自作
- ●マイナンバー(個人番号)の確認書類大阪市・広島市は記入と提示が必要
- ●その他健康保険証(広島市)、状況確認シート・5領域20項目調査票(横浜市)、医療的ケア判定スコア(該当児のみ・大阪市)など
障害者手帳は必須ではありません。大阪市は「障がい者手帳の有無は問いません」、神戸市も「手帳の有無を問わず、児童相談所や医師により療育の必要性が認められた児童」を対象としています。 手帳がない場合は主治医の意見書などを求められるため、かかりつけ医や発達相談の窓口に早めに相談しておくとスムーズです。
支給量(利用日数)・交付までの期間・更新
支給量は「1か月に何日まで利用できるか」を示す日数で、お子さんの状況や計画案、家庭の事情をもとに市区町村が決めます。 市川市のように「翌月1日以降からの支給量(ご利用できる日数)を変更できます」と、通い始めてからの見直しに応じる自治体が多く、 利用施設を2か所に分けて使うことも支給量の範囲内であれば可能です。
交付までの期間は、横浜市が「約2週間から1か月」、豊島区が支給決定後「2週間程度で自宅へ郵送」と案内しています。 相談支援事業所の計画作成や面談の予約を含めると、相談から利用開始まで1〜2か月を見込んでおくと安心です。
更新は、広島市が「一年ごと(誕生月)に更新手続きが必要」と案内しているように、多くの自治体で有効期間が最長1年です。 期限が切れるとサービスを利用できなくなるため、受給者証に記載された有効期間を控えておき、案内が来なくても1〜2か月前には窓口に確認しましょう。 転居したときは転居先の市区町村で改めて申請が必要です。
スポンサーリンク
よくある質問
Q.受給者証は障害者手帳がなくても取れますか?
取れます。大阪市は「障がい者手帳の有無は問いません」と明記しており、医師の診断書や意見書、発達検査の結果、児童相談所などの判定で「療育の必要性」が認められれば申請できます。手帳がない場合に主治医の意見書を求める自治体(広島市など)があるので、申請前に窓口で必要書類を確認してください。
Q.受給者証の申請から交付までどのくらいかかりますか?
横浜市は「受給者証の発行には、約2週間から1か月かかります」、豊島区は支給決定後「2週間程度で自宅へ郵送」と案内しています。面談の予約状況や書類の準備期間を含めると、相談から利用開始まで1〜2か月みておくと安心です。自治体によって異なります。
Q.支給量(利用日数)はどう決まりますか?あとから増やせますか?
支給量は、お子さんの状況や障害児支援利用計画案の内容、家庭の状況などをもとに市区町村が決めます。市川市のように「翌月1日以降からの支給量(ご利用できる日数)を変更できます」と、申請で後から見直せる自治体が多いです。まず必要な日数で申請し、通い始めてから変更申請する方法もあります。
Q.受給者証はいつまで有効ですか?更新は必要ですか?
有効期間は市区町村が決めますが、広島市のように「一年ごと(誕生月)に更新手続きが必要」としている自治体が多いです。更新の案内が届く自治体もありますが、期限切れになるとサービスを使えなくなるため、受給者証に書かれた有効期間を確認しておきましょう。
Q.セルフプランと相談支援事業所の計画、どちらがいいですか?
どちらでも申請できます。相談支援事業所に依頼すると、専門職が障害児支援利用計画案を作り、利用開始後も定期的に見直し(モニタリング)をしてくれます。セルフプランは保護者が自分で作るため早く進められますが、その後の調整も自分で行います。相談支援事業所の空き状況は地域差が大きいので、窓口で紹介を受けて判断してください。
お住まいの市区町村で施設を探す
受給者証の申請には、利用したい施設が決まっているとスムーズです。都道府県を選んで、市区町村ごとの児童発達支援・放課後等デイサービス一覧から候補を探してみてください。
本ページは受給者証の申請に関する一般的な情報提供を目的としたもので、法的助言ではありません。 申請先の名称・必要書類・交付までの期間・有効期間は自治体によって異なります。本記事の自治体の例は2026年10月15日に各公式サイトで確認したものです。 最新の情報はお住まいの市区町村の窓口でご確認ください。
出典・参考情報
- 横浜市「障害児通所支援事業について」(申請の流れ・必要書類・発行まで約2週間〜1か月)
- 大阪市「障がいや疾病等のあるお子さまのための支援について」(手帳の有無は問わない・区保健福祉センターで申請・必要書類)
- 広島市「障害児通所支援とは」(申請の流れ・必要書類・1年ごと(誕生月)に更新)
- 市川市「通所受給者証の申請について」(セルフプラン・支給量の変更)
- 豊島区「障害児通所支援」(面談・交付までの期間)
- こども家庭庁「利用者負担の仕組み」(所得区分と負担上限月額)
- こども家庭庁「放課後等デイサービスガイドライン(令和6年7月)」(PDF)(支給決定時の「5領域20項目の調査」)